当社がかねてより共同研究を行っている同志社大学、金属材料科学研究室の宮本教授にNEURON本社にて研究発表会をご開催いただきました。テーマは「人工海水中のスーパーオーステナイト系ステンレス鋼板と二相ステンレス鋼板の低サイクル腐食疲労」で、耐海水用材料として知られるスーパーオーステナイト系ステンレス鋼[SUS312L]と二相ステンレス鋼[SUS329J4L]の2鋼種について、その腐食疲労挙動をご説明いただきました。中でも非常に興味深かったのは、SUS312Lは大気中と腐食環境で疲労寿命があまり変わらないのに対して、SUS329J4Lは大気中に比べ腐食環境での疲労寿命が大幅に低下するということです。SUS312LとSUS329J4Lは共に一般的な用途では非常に良好な耐食性を持ちますが、ベローズのように塑性変形を繰返す特殊な用途では低サイクル腐食疲労という異なる観点から材料を選定する必要があるという知見が得られました。
本稿の添付資料は表紙のみとなっておりますので、詳細につきましては当社、研究開発Gr.へお問い合わせください。
(エンジニアリング本部 西 記)