当社が共同研究を行っております、大阪大学名誉教授/野城先生講師のもと、2011年9月から2か月に1回の頻度で勉強会を開催しております。
このたび、水中の溶存酸素(※1)が金属腐食に与える影響について講義があり、ナット(材質SS400)を試験体とした腐食試験を行いました。
溶存酸素の低減を目的として10分間沸騰させた水道水を用意し、以下4種類の条件下にて試験体を水中に沈めた状態でガラス瓶に密封し経過を観察しました。
①10分間沸騰させた水道水を満水にして密封
②10分間沸騰させた水道水と大気を密封
③水道水を満水にして密封
④水道水と大気を密封
錆の堆積量の比較から、ビンに密封された酸素の総量は、④>③>②>①であることがわかり、試験を通じ溶存酸素と金属腐食の関係について、深く理解することができました。(実験結果写真もご覧下さい。)
NEURONは今後も勉強会を通じて、腐食に関する知識のみならず、溶接、冶金の基礎、また金属疲労等様々な知識を得て、実務に生かしていく所存でございます。
野城先生、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
※1. 溶存酸素:水中に溶解している酸素の量
(エンジニアリング本部 吉田 史弥 記)